一般撮影とは
一般撮影とは、人体にX線を照射して行う一般的なX線撮影のことです(図1)。X線を発見したレントゲン博士にちなみ、レントゲン撮影と呼ばれることもあります (図2)。
X線撮影の仕組みと診断
X線は、物質を通り抜ける性質を持ち人体に照射した場合、骨(通り抜けにくいため写真上で白く)と肺の空気(通り抜やすいため写真上で黒く)では通り抜けてくるX線量が異なり、その違いが写真上で白黒の変化となって現れます(図3)。
写真上に写る主な物は、骨・空気(ガス)・太い血管・太い靭帯・大きな筋肉などで、これらが写真上で異常な変化していないかを見て診断をつけます(図4)。
検査は、撮影目的に合わせて体の向き変えて撮影しますが、複雑な構造を持つ部位は多方向から撮影を行うこともあります(図5)。
また、通常は自然体で撮影しますが、あえて負荷(曲げる・伸ばす)をかけた状態でその変化を見る撮影方法もあります(図6)。
ひと昔は撮影したものをフィルム上に写し出していましたが、近年はモニター上に写し出す方法が主流となっています(図7)。
撮影時に気を付けていること
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1)不要な物を取り除く
装飾品、体に貼っている物、下着の金属、服の絵柄などは、X線が通り抜けにくいため、写真上に写り診断をさまたげます(図8)。
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2)最適なX線線量で撮影する
体格に合わせてX線線量を変えて撮影する必要がありますが、X線は人体に有害なため必要最低限の線量で撮影しています。
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3)動きに注意する
撮影時に動くと、写真がボケてしまうため異常と正常の判断がつきにくい写真になります(図9)。
診断価値の高い一般撮影検査を行うため皆様にご協力を求めることがありますが宜しくお願い致します。