上部消化管X線透視検査
食道、胃、十二指腸のX線撮影を行い、食道がんや胃がんをはじめ、食道炎、胃炎、胃潰瘍、ポリープ、十二指腸潰瘍などの疾患を見つける検査です。
検査前
検査時に胃の中に食べ物があっては検査の妨げになるので、前日の夜以降は絶食にして、空腹で検査にのぞんでいただきます。飲食に関しての詳細は検査をする施設に確認してください。
検査内容
バリウム(造影剤:X線写真に良く写る薬)を飲んでいただきます。さらに発泡剤(水に溶けると空気に変わるこな薬)を飲んでいただいて、胃を空気で膨らませて膨らんだ胃の壁にバリウムを塗って写真を撮ります。
検査時間は約5~6分、検査中は胃の壁にしっかりバリウムを付けるために様々な方向を向いたり、回転したり、台を起こしたり、寝かせたり、頭の方を下げることもあります。その間、胃を膨らませたままにするのでゲップをしないよう我慢していただきます。
検査の終わりにお腹を圧迫して撮影することもありますが、痛みをともなうことはありません。
検査後
バリウムは身体にとって無害ですが、あまり長くお腹の中にあると便秘の原因になります。検査後はなるべく水分を摂るように心がけ、速やかに排出するようにしましょう。
下部消化管X線検査
大腸のX線撮影を行い、大腸がんをはじめ、大腸炎、ポリープなどの疾患を見つける検査です。
検査前
検査時に大腸の中に便があっては検査の妨げになります。前日(または前々日)より大腸を空にするために検査食を採る等の前処置を行って大腸を空にして検査にのぞんでいただきます。前処置に関しての詳細は検査をする施設に確認してください。
検査内容
肛門から直径1センチ程度の管を5センチほど挿入し、管からバリウム(造影剤:X線写真に良く写る薬)を注入します。さらに空気を注入して大腸を膨らませて、膨らんだ大腸の壁にバリウムを塗って写真を撮ります。
検査時間は約15~20分、検査中は大腸の壁にしっかりバリウムを付けるために様々な方向を向いたり、台を起こしたり、寝かせたり、頭の方を下げることもあります。また、検査中にお腹を圧迫することもあります。大腸を空気で膨らませる時に少々お腹が張った感じがあるかも知れませんが痛みを伴うことはありません。
検査後
一般的に検査後は空気とバリウムを抜きますが、ある程度のバリウムは大腸内に残ります。胃の検査と違って特に便秘の原因になることはありませんが、検査終了後はなるべく水分を摂るように心がけ速やかに排出するようにしましょう。
撮影写真例
画像をクリックすると大きいサイズの画像をご覧いただけます。